〇目次
1.誰にでも起こりうるペットロス症候群
2.具体的な症例
3.重症化の要因
4.苦しみからの回復
5.まとめ
1.誰にでも起こりうるペットロス症候群
ペットロスとはペットを失う事ですが、それに伴う悲しみや辛さをさす言葉としても使われています。
ペットを飼育する場合に当然に起こる、ペットの突然の死や行方不明などに対し、強いストレスを受け精神的・身体的な病を発症する場合があり、これはペットロス症候群と呼ばれています。
この症状はペットへの愛情が深いほど発症する可能性が高く、近年は、ペットが家族の一員として大切に育てられていること、また、医療や食べ物などの環境が良くなっていることで平均寿命が長くなっていることが要因の一つと考えられています。
ペットを取り巻く環境の向上が、ペットロス症候群を引き起こすことにつながっており、飼い主であれば誰にでも起こりうる可能性があるのです。
2.具体的な症例
代表的な症状として次の症例があります。
・うつ
・摂食障害
・胃潰瘍
・不眠や情緒不安定
・幻覚、幻聴などの精神的不安定
・アルコール等への依存症
治療中の病が重症化する場合などもあり、飼い主に与えるダメージは時としてかなり大きなものになる場合もあります。
3.重症化の要因
ペットロス症候群が重症化する要因には、飼い主本人の思考によるものと飼い主を取り巻く周囲の環境によるものがあります。
例えば、行方不明などの場合、その責任が自分に合った場合は、自分自身を強く責めてしまい、一人で苦しみを抱えてしまいます。
病気などの場合も、もっと適切な処置ができたのではないかなど、答えの出ない問題を悩み、考え続けてしまうものです。
また、周囲の考え方に温度差がある場合も要注意です。
飼い主としてのつながりの深さは、家族でさえもそれぞれ異なります。
周囲に落ち着きが戻っても、自分はまだ悲しみが続く場合などは、気持ちの整理ができないまま、悲しみを押し込み、無理やり明るくふるまったりしてしまいます。
逆に、周囲に「いつまで悲しんでいるのか」などの反応が感じられると、周囲に対する強い怒りや無力感などを感じることになってしまいます。
このような、個人個人の考え方や周囲との温度差が引き金となって問題が複雑化してしまい、気持ちの整理ができないまま重症化し一生のトラウマとなってしまう恐れもあるのです。
4.苦しみからの回復
ペットの喪失という苦しみから立ち直るために、3つのプロセスを進んでいくことが大切です。
①気持ちを落ち着け
②感情を整理し
③現状を受け入れる
人間は強いストレスに対して、感情を表すことで気持ちを整理していきます。
悲しいときは、感情を抑え込まず、思いきり吐き出すことで、必ず人間の心情は落ち着きが戻ってきます。
気持ちがを落ち着かせることで、少しずつ感情を整理することができてきます。
ペットの死や行方不明などの現実を真正面に受け入れる姿勢が少しずつ備わってくるのです。
もちろん、これまでの愉しかった思い出などを振り返ることで再び強い悲しみが起こることもあるでしょう。
その場合も、無理に感情を抑え込むことなく思いきり吐き出し、都度、心の落ち着きを保ちましょう。
感情の整理が行われると、現実を受け入れ始めます。
ペットとの想い出が、自分の人生の中で大切なものだったと意識できるようになり、ペットへの感謝の気持ちとともに、前向きな考えが生まれてきます。
5.まとめ
すべての人が同じようにペットの喪失と向き合えるわけではありませんが、気持ちを少しずつ切り替えていくための方法として、具体的な行動をいくつかあげておきます。
①気持ちを落ち着ける
・悲しみを感情にあらわすこと
・死に対しては供養を行ってあげること
②感情を整理する
・同じ体験談などを見聞きすること
・これまでの写真などを見て想い出話をしていくこと
③現状を受け入れる
・新たなパートナーと出会うこと
ブログを書いている私にもペットを喪失した経験が2度あります。
初めてペットの死を間近で看取った時は、少し混乱してしまいました。
供養とは異なりますが、ペットを火葬する会社があることをその時初めて知り、家族で弔った経験があります。
こういった一連の儀式は、気持ちを落ち着かせるためにも、とても大切なことなんだなと思ったことがありました。
いつかは迎えるペットの喪失。
ペットと共にすごしている今から、ペットに対する考え方やその時自分はどうなるのだろうか、などを家族で色々と話し合っておくと良いかもしれません。
一人暮らしでペットと生活していらっしゃる方は、行きつけの動物病院の先生などとお話をしておくと良いでしょう。
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