お部屋探しはアパートやマンションなどの集合住宅を探すことが多いと思いますが、実は、家族向けの物件をお探しの場合、一戸建て(貸家)が条件にぴったり合うことが多いのです。今回はお部屋探しの視野を広げるべく、一戸建ての賃貸物件(貸家)についてお話したいと思います。家族向けのお部屋探しをしている方々の参考になれば幸いです。
築年数経過していてもリフォーム済みできれいな物件が多いです。
〇目次
1.一戸建て賃貸の魅力
2.一戸建て賃貸で暮らす5つのメリット
3.一戸建てを借りる際の3つの注意点
4.まとめ
一戸建て物件に暮らす魅力は、周囲に気兼ねなく生活ができる、持ち家感覚で生活できることです。
多くの住人がいるマンションやアパートでは、部屋にいても生活音など周囲を常に意識しながら生活していく必要があります。
また、アパート・マンションの規約・ルールの中では、自分たちのライフスタイルに合わないものもあるでしょうし、自分達はしっかり守っていても、他の住人が守っていないのを見た場合、とても嫌な気持ちになったりします。
もちろん一戸建ても地域のつながりがありますので同じですが、基本的に、敷地内・建物内は自分たちの自由な空間です。
このように、魅力の多い一戸建ての賃貸(貸家)ですが、実態は、マンションやアパートを借りるよりも若干ハードルが高いと思われているようです。
ハードルを上げている理由の一つは、一戸建ての賃貸物件を借りる際のメリット・デメリットが少しわかりづらいからではないでしょうか。
次に、一戸建てを借りる際のメリットをお話しします。
一戸建て賃貸のメリットには次の点があげられます。
①部屋数が多い
アパートやマンションを中心にしたファミリータイプのお部屋探しでは、3部屋以上の物件になると急に家賃が高くなる傾向にあり、広さの希望と家賃の現実が合わないことがしばしば見られます。
対して、一戸建て賃貸は家族で生活することを前提とした間取りであることが多く、建物の広さにゆとりがあります。
家賃も適正である場合が多く、広さを確保しつつ、月々の費用を抑えることができる場合が多いです。
②音を気にせず生活することができる
マンション・アパートは壁一枚隔てるだけですので、自分の部屋から響く生活音が隣室へ響いてしまい、苦情になる可能性が高いです。
特にお子さんのいるご家庭では、走り回った時の振動が階下に伝わることに神経質になる方もいらっしゃるでしょうし、逆に、隣室から響く音が自分の部屋に伝わって、非常に気になることもあります。
一戸建ての場合、建物同士の距離が離れていることもあり、マンションやアパートに比べて音や振動に対し気兼ねなく生活ができます。
これは、子育て世代にとって一戸建て賃貸の最大のメリットと言えるでしょう。
③集合住宅に比べ制約が緩い
一戸建て賃貸は生活者のライフスタイルに合わせやすいというメリットもあります。
マンションやアパートでは集合住宅である以上、細かな規則が設けられているところが多いです。
「夜〇時以降掃除機を使用しない・洗濯機を使用しない」、「ペットを共用部に連れ出すのは夜〇時まで」、「バルコニーで布団を干してはいけない」など、(分譲賃貸マンションでは特に)細かな規則があります。
これらは生活そのものを制約されるルールでもあり、例えば、仕事上夜遅く帰宅する人は、洗濯や掃除を休日にまとめて行わなければならなくなったリします。
一戸建て賃貸の場合は、隣の家への配慮は必要ですが、集合住宅ほど細かい規則はないので、自分たちの生活リズムに合わせて生活ができます。
なお、楽器不可などの条件上の縛りは一戸建て賃貸にもありますが、集合住宅に比べると比較的緩い傾向にあり、ペットの飼育に対しても相談可能な物件が多かったりします。
④駐車場代がかからない、管理費がかからない
物件にもよりますが、料金的なメリットもあります。
一つは、敷地に駐車スペースを確保している物件が多く基本的に駐車場を無料で利用できることです(賃料に含まれていることもあります)。
車を所有している方にとっては、家で洗車ができるのもメリットの一つではないでしょうか。
また、維持管理は原則、居住者が行うことになりますので、管理費・共益費もかからないことが多いのです。
⑤庭が利用できる建物が多い
最近ではマンションでも1階に専用庭がついている物件もありますが、一戸建ての場合、庭若しくは庭として使用できるスペースがあることが多いです。
ガーデニングや家庭菜園に興味がある方、ペットの飼育、子ども用のプールを広げて遊ばせるなど、様々な利用方法があります。
一戸建てを借りる場合、アパートやマンションを借りるのとは若干異なった注意点があります。
①定期借家契約であることが多い
定期借家契約は、更新がなく定められた契約期間の満了によって終了する契約のことです。
賃貸マンション・アパートの契約でも定期借家契約はありますが、一戸建て賃貸の場合は、この定期借家契約を条件とする場合が良く見られます。
定期借家契約の場合、契約期間が終了した後は、家主側と合意しなければ契約の更新がされず、退去しなければなりません。
一戸建ての貸家は、家主が転勤などの諸事情により購入した家を使用していないケースや数年後建物を取り壊し新たに建て替えるケースなど、貸し手側に「使用しない間の一定期間だけ貸し出したい」という背景がある場合が多いです。
借りようとしている物件の契約が「定期借家契約」である場合は、「契約期間」と「引き続きの入居の協議が可能か」をしっかりと確認しておくことが大切です。
引き続き入居することになれば、新たに契約を締結することになります。
近隣の情勢の変化(物件相場の変動や地域の再開発など)により、契約条件がそのまま続くとは限りませんので、その点も注意が必要です。
②近隣住民との付き合い
マンション・アパート以上に近隣住民とのつきあいが必要な場面がいくつかあります。
具体的には自治会、町内会などへの入会やゴミ当番、掃除当番など地域独自に決めている役が回ってくることがあります。
自治会への入会が義務付けられている場合などは、入居時の契約条件に含まています。念のため、担当する不動産屋さんには確認をしておくのが良いでしょう。
③敷地・建物の維持管理は借主が行う場合が多い
建物内の維持管理は借主が行うことが多く、建物内・建物周辺の掃除などは、入居者側で行います。
また、庭がある場合は草刈りや庭木の剪定などを借主が行うように取り決めることが多いです。
契約書をとりかわす前に、敷地・建物の維持管理について、借主側でやらなければならないことが何なのか、しっかりと確認しておく必要があります。
また、修理した場合の費用を貸主・借主のどちらで負担するのかなども、担当する不動産屋さんにしっかり確認しておきましょう。
一戸建ての賃貸物件は制約が少なく、広さやコスト面からも家族向けのお部屋として魅力が多いです。
いずれは持ち家を購入したいと考えている方にとっては、地域との関わり方を事前に体験できるというメリットもあります。
自分の生活拠点を大切に管理していくことや地域住民との交流は、決して面倒な事だけではありません。
思いもよらなかった出会いや趣味の広がりにつながることもあるかもしれませんよ。
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